2023年お葬式用語辞典

お葬式では聞きなれない言葉をよく耳にします。
葬儀用語を五十音順でまとめていますので、ぜひご利用ください。

「ち」から始まるお葬式用語

中陰とは、中有と呼ぶ場合もあり、仏教における有情が生と死を繰り返して流転する過程を四有に分けるなかで、前世の死の瞬間から次の世に生を受ける刹那までの時期のことを指します。中陰は、意から生じて意から成り立っている化生の身であって、精子と卵子などから生じたものではありません。

 

求生、起、乾闥婆、また乾闥婆が香りのみを食物とするため食香とも訳される場合があります。インド仏教の主流派となり、北伝仏教に大きな影響を与えた説一切有部においては、輪廻において元の生と次の生とのあいだに中間的な存在としての中陰の期間が存在し、その次に五道中のどの世界に生まれ変わるかを決定すると考えられていました。

 

一方で、中陰はインド仏教における通説というわけではなく、説一切有部のほかには正量部において主張されて、上座部や化地部、大衆部、一説部、説出世部では否定されていたのです。中陰の期間には、7日、49日、無限定などいくつもの説が存在しますが、死後7日毎に法要を営んで四十九日を満中陰とするのもそれらの説に基づいて発生した習慣となります。

 

忌中法要とは、中陰の間に営まれる法要のことを指します。遺族は、亡くなられた型が極楽浄土へ行けるように、初七日からスタートして四十九日の満中陰法要、七七日で忌明けとなるまでの間、七日おき営む法要のことです。

弔辞とは、故人と縁のある方が個人を偲んで、冥福を祈って捧げる言葉となります。仏前の場合は弔辞と言い、遠方に住んでいるなどの事情がよって葬儀に参列できない場合に贈るのが弔電となります。葬儀の場で披露する言葉となるやめ、固めの文章にすべきと考えられがちですが、実際には無理に難しい言葉を使用する必要はありません。

 

遺族や参列者など、聞いている方が聞き取りやすくて理解しやすい言葉を選択して作成するのが一般的です。また、作成時には以下のような点を意識してください。

  • 長さ:ゆっくり読んで3分程度、長くても5分以内に収める。
  • 構成:導入は故人を悼む言葉を使用して、その後に故人の人柄などのエピソードを交え、最後は遺族へのお悔やみの言葉と冥福を祈る言葉で締める。
  • 使用してはいけない言葉:遺族に挨拶する際と同様に、弔辞においても不幸が重なるイメージを連想させる言葉、死亡などの直接的な言葉といった忌み言葉は避ける。
  • 書式:巻紙に薄墨の毛筆でしたためて、奉書紙に包むのが正式な作法となる。
  • 包み方:弔辞の文字が表面の中央となるように折りたんだ弔辞文を、奉書紙の真ん中に置く。上下左右とも十分な余白がある大きめの奉書紙を準備して、右側が下、左側が上になるように包で上下を裏へ折る。包み終えたら表の中央部分に弔辞と書いて下に記名する。

 

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手水とは、神社や寺院において参拝前に手や口を清める水のことを指します。また、手や口を清める行為自体を手水と呼ぶ場合も多いです。手水を執りおこなう施設のことは、手水舎と呼ばれています。手水の起源は神道に由来しており、聖域を訪問する際に周辺に流れる河川の水や湧き水を用いて、身を清めていたことに由来すると言われています。

 

その名残は、伊勢神宮の御手洗場などで今でも見られます。時代が変化するにつれ、河川の水質が汚染されて清流や湧き水が確保できなくなったことから、代用案として手水舎が併設されはじめたのです。さらに時代は流れ、2010年代末からは手水に花を浮かべる花手水が流行しています。これは、新型コロナウイルスの感染拡大防止に伴い、手水舎の使用を自粛する動きに対応するためです。

 

手水の作法としては、以下がスタンダードな形となります。

  1. 右手で柄杓を取って手水を掬い、その手水で最初に左手を清める
  2. 柄杓を左手に持ち替えて同様の動作で右手を清める
  3. 口をゆすぐ目的で再度右手に柄杓を持ち替えて左の手のひらに手水を溜めて口に含む
  4. 音を立てずに口をゆすいで清めてそっと吐き出す
  5. 先の動作で左手をもう一度清める
  6. 最後に柄杓の柄を片手で持って椀部が上になるよう傾け柄に手水をしたたらせて洗い流す
  7. 柄杓を元の位置に静かに戻す

 

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弔問とは、遺族を訪問してお悔やみの言葉を伝えて、故人へ最後の別れをおこなうことを指します。一般的な弔問でおいては、通夜を執りおこなう前に故人の安置されている場所に向かう形がとられます。ただし、何かしらの理由によって葬儀までに訪問することができなかった場合は、後日自宅を訪問した場合は弔問に該当します。

 

通夜や葬儀では、弔問ではなく参列する、会葬すると呼ぶ場合が一般的です。た弔問については、特に義務とされている行動ではなく、弔問しなかったからと言って失礼に値するわけではありません。遺族が弔問客を望まないケースがあったり、故人宅を訪問することが困難な場合もあったりするため、弔問しないという選択も可能です。

 

弔問する際には、服装については礼服ではなく平服を身に付けます。逆に、礼服を身に付けて弔問すると亡くなられたことを予見していたような印象を与えるため、注意してください。弔問時には、一般的な葬儀で用意する香典も持参せず、葬儀に参列する際に渡すようにしてください。

 

弔問では、故人が愛していた食べ物やお花をお供えすることは可能です。また、弔問時には葬儀時と同様に重ね言葉などを使用してはなりません。

 

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弔問客とは、通夜や葬儀に事情により参列できなかった場合や、訃報を聞いて遺族の家に訪問された方を指します。弔問いただいた方に対しては、生前のご厚誼についての感謝を伝えて受け入れるのが一般的です。もし、弔問客が自宅を訪れた場合はお線香をあげていただくため、故人のもとも案内します。

 

喪主は、火葬が終了するまでの間は故人に付き添う必要があり、喪主に関しては通夜や葬儀当日などで忙しく見送りできない場合でも、失礼にあたらないと考えられています。あくまでも、訪問された方に感謝しつつも、無理のない範囲で対応する形で問題ありません。

 

もし、余裕がある状況であれば弔問客への感謝の気持ちを伝えます。もし、弔問客から香典やお供え物をいただいた場合は、返礼の品を贈ります。香典返しは、香典やお供え物の金額に対して半分から3分の1程度の金額の品物を選ぶ形が一般的です。また、お菓子や食品、消耗品といった手元に残らないものが理想とされています。

 

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