閉眼供養とは、仏様の魂を抜く儀式のことを指し、ほかにも魂抜きや性根抜きなどとも呼ばれる場合が多いです。また、霊魂に対する考えが異なるため、浄土真宗においては遷座法要や遷仏法要」などとも呼ばれる場合があります。
墓じまいや仏壇の処分をしたい場合、これらには仏様の魂が入っているため、勝手に処分するのは罰当たりとなります。そこで、開眼供養を執りおこなった後で処分する形が一般的です。開眼供養では、僧侶にお経を読んでもらい、中にいる魂を抜きます。
開眼供養の対象となるものとしては、以下があります。
閉眼供養は移動や廃棄などの前に執りおこなうことになりますが、具体的なタイミングは様々案です。一般的には、移動や廃棄する数日前のタイミングで、閉眼供養をしてもらうことが多いです。当日執りおこなうことも可能ですが、移動や廃棄する業者との都合を合わせる必要があるため、少なくとも前日までには完了しておきましょう。
閉眼供養については、祭祀承継者となるお墓や仏壇を守られている方が務めるのが一般的です。ただし、事前に親族などにも伝えておくとトラブルを回避できるのでおすすめです。閉眼供養では、お布施として3万円から10万円程度を渡します。また、お布施以外にもお車代も忘れずに準備してください。
なお、お布施とお車代は分けて包むのが丁寧とされています。お布施の金額については、供養の対象が仏壇やお墓であっても、金額は変わりません。
併修とは、同じ年の中で2つ以上の法要が重なるケースにおいて、同時に執りおこなうことを指します。短期間に複数の法要がある場合、施主側だけでなく、参列者となる親族側にも大きな負担がかかります。また、菩提寺の都合を付けるために苦心しなければならない場合も多く、まとめて法要を行うことで効率化を図れるメリットがあります。
併修を執りおこなえるパターンとしては、主に以下2つが該当します。
- 同じ年で年忌法要が重複する場合
- 七回忌以降である場合
年忌法要とは、故人が亡くなってからの年数で決定するため、回忌が重なる時期が発生するケースがあります。具体例としては、2月に七回忌、3月に十三回忌を執りおこなう場合は併修することが可能です。ただし、同じ年内であっても1月と12月のように、月が離れすぎている場合は併修にふさわしくないとされているため、注意してください。また、大前提として七回忌以降から実施できる形となっています。
併修をおこなう場合、通常の葬儀と違って独自のマナーがあります。はじめに、お布施については通常の1.5倍の金額をお包みするのがマナーとなります。2つの法事を同時におこなうため2倍のお布施が必要になると思われがちですが、1.5倍の金額で問題ありません。
また、香典や返礼品についても、同様に通常時の1.5倍の金額で考えてください。ほかにも、合斎は七回忌以降より実施することが一般的であるため、服装は平服で問題ありません。
ペット葬とは、飼っていたペットが亡くなられた際に、人間と同様に葬儀を執りおこない供養することを指します。ペットは家族の一員と考える方が多く、亡くなった場合は適切に供養したいと考えるものです。そこで、葬儀社に依頼してペット葬を執りおこなうケースが増えています。
ペット葬には、主に以下3つの種類があります。
- 個別火葬:ペットを単独で火葬にかけて、葬式を執りおこない火葬にしたら、収骨してお墓に埋めるという流れが一般的。個別火葬では、ペットのお墓を用意されるケースが多い。
- 合同火葬:ペット葬で最もよく利用されている形式。複数のペットを一緒に火葬する形となり、葬式にかかる費用を抑えられる。合同で火葬にしてしまうことから、ペットの遺骨は入手できない。
- オーダーメイドサービス:特別火葬では、ペット葬儀社などがオーダーメイドで対応している。例えば、人間と同様に通夜からスタートして翌日にお葬式をして上で、火葬して埋葬する形式も選択できる。ただし、費用が高めとなる場合が多い。
様々な種類がありますが、主に以下の流れでペット葬を準備します。
- 来園またはお迎え:ペット葬を執りおこなう霊園や葬儀社に自身でペットを搬送するか、または迎えを依頼するかを選択する
- 葬儀:祭壇に花を飾って僧侶が読経をしたり家族などがお焼香したりして、最期のお別れをする。
- 火葬:ペットの遺体を合同火葬、個別火葬、特別火葬により火葬する。
- 納骨または返骨:ペットの遺骨を埋葬する、もしくは自宅で供養する。
なお、費用に関してはペットのサイズによって変動することになります。