六向拝とは、東西南北上下の全ての方向に対して尊敬する、仏教の考え方を指します。例えば、お墓は東向きがよいなどの説がある一方で、六向拝では方角に吉凶はないという意味があります。同時に、比較や差別しない平等性を保つという考え方につながっているのです。
六向拝に対して家、運を上げるなどの願いから吉相墓という考え方があったり、他にも西方極楽浄土を向かって拝むことを良しとする考え方があったりするなど、お墓の方角には様々な考え方があります。なお、六向拝は考え方だけでなく実際に東、西、南、北、天、地に感謝して拝む行為も指します。
なお、感謝する対象は以下のように決まっています。
方角 |
感謝の対象 |
東 |
自分の血縁である先祖や両親に感謝をする |
西 |
夫婦や兄弟、家族、親戚に感謝をする |
南 |
先生や上司、人生の師に感謝をする |
西 |
友達や知人、仕事の関係者に感謝をする |
天 |
太陽や月、自然に感謝をする |
地 |
動物や植物、農作物、大地などに感謝をする |
以上を、それぞれの方角を向きながら行うことになります。