父が脳梗塞で急逝したのは、春の穏やかな日のことでした。広島市西区三篠の自宅で倒れ、病院に搬送されましたが、意識が戻ることはありませんでした。突然の別れに家族は動揺しましたが、高齢の母の体力を考え、通夜を行わない一日葬を選択することにしました。
日本終活セレモニーに相談すると、担当者が「三篠ホールはアストラムラインの駅からも近く、ご高齢の方やご遠方からの方にも便利です」と提案してくれました。実際、三篠という立地は市内中心部からもアクセスしやすく、父の会社関係者も参列しやすいと判断しました。
準備では、父が太田川沿いをジョギングしていた時の写真や、三篠橋から眺める夕日の写真を飾りました。父は西区役所に長年勤めており、地域のボランティア活動にも積極的だったため、その功績を讃える展示も用意してくれました。
葬儀当日の朝、三篠ホールに到着すると、スタッフが既に万全の準備を整えてくれていました。一日という限られた時間でしたが、告別式では父の同僚や近所の方々が「いつも地域のために尽くしてくれた」と温かい言葉をかけてくださいました。父が好きだった演歌が流れる中、最後のお別れをすることができました。
火葬後の会食では、三篠の老舗料理店による美味しい料理が振る舞われ、参列者全員が父の思い出話に花を咲かせました。一日葬という選択は正しかったと、家族全員が納得しています。三篠という父が愛した地域で送り出せたことが、何よりの慰めとなりました。
