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礼装とは?
お葬式には礼装で参列する、という考えが広く一般的になっています。 ただし、意外と礼服という意味を正しく理解していないケースも多いのです。 礼装について改めて解説すると、冠婚葬祭などのフォーマルなシーンで着用する衣服のことを指し、礼服とも呼ばれます。 冠婚葬祭とは、具体的に以下のような行事が該当します。冠 | 成人式、七五三、入学・卒業祝い、就職祝い、長寿祝い |
婚 | お見合い、婚約、結納、披露宴 |
葬 | 通夜、葬儀、火葬、告別式、四十九日、一周忌 |
祭 | 七夕、お盆、正月、節分、お歳暮 |
- 正礼装
- 準礼装
- 略礼装
正礼装
礼装には格式があり、シーンに応じて適切な格式の礼装で臨まなければなりません。 正礼装とは、礼装の中でも最も格式が高く、結婚式や披露宴に参加する新郎新婦や、その両親に要求されるようなレベルの礼装です。 男性の場合、以下のような服装が求められます。上着 | モーニングコート |
ズボン | グレーと黒または白と黒のストライプのズボン |
シャツ | ウイングカラーまたはレギュラーカラーの白無地のシャツ |
タイ | シルバーグレーまたは白黒のストライプのタイ |
上着 | 燕尾服 |
ズボン | 上着と共布で2本の側章が脇縫いの線に沿って入ったズボン |
シャツ | ウイングカラーでイカ胸の白無地のシャツ |
タイ | 白の蝶タイ |
準礼装
準礼装とは、結婚式や披露宴に招待された場合に用いる機会が多いスタイルです。 親族や主賓として出席するケースでは、準礼装を取り入れるのが一般的です。 正礼装と同じで、昼と夜で装いが若干異なる特徴があり、昼の場合はディレクターズスーツを採用します。上着 | ディレクターズスーツ |
ズボン | グレーと黒のストライプまたは白の千鳥格子のズボン |
シャツ | ウィングカラーまたはレギュラーカラーの白無地のシャツ |
タイ | シルバーグレーまたは白黒のストライプのタイ |
上着 | タキシード |
ズボン | 上着と共布で側章が1本入ったズボン |
シャツ | ウィングカラーまたはレギュラーカラーの白無地のシャツ |
タイ | 黒の蝶タイ |
略礼装
略礼装とは、平服でお越しくださいと断りがあった場合の基準の装いとなり、結婚式や披露宴、二次会にゲストとして招かれた人が身に付けるスタイルです。 主にブラックスーツが主流となり、またネイビーのダークスーツも着用されます。上着 | ブラックスーツや濃紺やチャコールグレーなどのダークスーツ |
ズボン | 上着と共布のズボン |
シャツ | レギュラーカラー、ワイドカラー、クレリックシャツなど |
タイ | シルバーグレーまたは明るい色のタイをアクセントとして取り入れる |
喪服との違い
お葬式の際には、喪服を着用するという表現を使用する場合があります。 礼服は冠婚葬祭全般で着用する衣服であると解説しましたが、喪服は冠婚葬祭の中で「葬」のみで着用される衣服のことです。 要するに、喪服は礼服の一部ということになります。男性が葬儀で着る服装の格式
男性が葬儀で身に付ける服装には、格式がとても重要です。 先に紹介したとおり、礼装には正礼装、準礼装、略礼装の3つがありますが、参列する場所や立場によって、どの格式の喪服を身に付けるかを決定しなければなりません。 仮通夜ではあえて平服にしたり、通夜、葬儀・告別式では親族よりも格上の喪服を身に付けないなどがマナーとなります。 各部位における、服装の格式は以下のとおりです。ネクタイについて
ネクタイは、格式に関係なくどのシーンでも身に付ける必要があります。 正礼装の場合は、シックにまとめるのが一般的であり、ネクタイは黒無地を用います。 準礼装、略礼装の場合も基本的にはネクタイは黒無地を取り入れるのがベターです。シャツについて
シャツについても、格式に関係なくホワイトのシャツを着用するのが礼儀です。 また、レギュラーカラーとワイドカラーがスタンダードであり、シンプルであり芯のあるレギュラーカラーシャツは、清潔感があって最適な選択肢です。 ワイドカラーシャツは、レギュラーカラーより若干襟元の開きが大きいデザインとなり、襟元の開きが大きくネクタイの結び目がやや強調されるのが特徴となります。 なお、ダウンボタンシャツはカジュアルない衣装が強すぎるため、お葬式には不向きですので注意してください。靴について
靴については、基本的にはレザーシューズを採用することになります。 正礼装や準礼装では黒色の靴で靴下も黒を採用してください。 略礼装では、紺やグレーでも装飾がない靴であれば問題ないとされていますが、TPOを考えると黒色の靴がベターです。小物
お葬式で身に付ける小物としては、以下があります。- 数珠
- 袱紗(ふくさ)
- ハンカチ
通夜・葬儀での身だしなみの注意点
通夜や葬儀における、身だしなみの注意点としては以下のような点があります。- アクセサリー類は結婚指輪以外はなるべく身に付けない
- 光沢のある素材や動物の皮製品は身に付けない
- 髪型はなるべくシンプルにする
- 香水などはつけない