仏壇はいつまでに準備すればよい?
はじめに、仏壇をどのタイミングで準備しなければならないかを知ることが重要です。 後述しますが、仏壇自体がすぐに入手できない可能性があるため、逆算していつから準備を始めなければならないのかを把握して、計画的に準備する必要があります。 では、いつまでに準備しなければならないのかと言えば、四十九日までとなります。 その理由は、四十九日法要の後に納骨やお墓参りを行うのが一般的な流れであるためです。 また、本位牌は四十九日法要で必要となる関係上、仏壇は四十九日までに準備しなければならないのです。 本位牌とは、白木位牌から代わる位牌のことであり、漆を塗られた塗り位牌が一般的となります。 基本的に、1人つき1本が必要となるため新たに購入しなければなりません。本位牌の準備手順
仏壇と切っても切れない関係にあるのが、本位牌です。 位牌について改めて説明すると、供養するために自宅の仏壇やお寺に安置する、木製の札のことを指します。 位牌には、以下のような内容が記載されます。- 故人の戒名
- 生前の名前
- 命日
- 年齢
- 菩提寺に相談する
- 自宅の仏壇や先祖の位牌を確認する
- 本位牌の内容を考える
- 本位牌を製作する
- 位牌の魂入れを依頼する
- 自宅の仏壇に安置する
菩提寺に相談する
菩提寺に対して、四十九日法要の内容について打合せを持つケースが大半ですが、同時に本位牌の手配についても相談するのがおすすめです。 地域や菩提寺によっては、菩提寺に依頼して本位牌を製作するケースもあります。 もし、自身で本位牌を手配するケースでは、本位牌に記載する内容も同時に確認してください。自宅の仏壇や先祖の位牌を確認する
自宅の仏壇や先祖の位牌を確認しておき、なるべく合わせるのがおすすめです。 極端に違うものを取り入れると、実際に仏壇に設置した際に浮いてしまうものです。 そこで、自宅の仏壇や先祖の位牌を確認しておくとよいでしょう。本位牌の内容を考える
実際に、製作する本位牌の内容を検討します。 本位牌には、主に以下のような種類が存在します。種類 | 詳細 |
塗位牌(ぬりいはい) | 白木に漆を何度も塗って金箔などで飾りをつけてた位牌。 漆を重ねた回数が多いほど高級となり、劣化しにくい。 位牌として一般的にイメージされる位牌となっている。 |
唐木位牌(からきいはい) | 黒檀や紫檀といった高級木材をベースに、透き漆と呼ばれる半透明の漆を重ねて塗った位牌。 木目の美しさを強調されている特徴がある。 |
モダン位牌 | 上記以外の位牌で木材だけでなく、様々な素材が使用されている。 カラーリングも種類が多く、モダンな印象がある。 |
- 春日型(かすががた)
- 勝美型(かつみがた)
- 角切葵(すみきりあおい)型
本位牌を製作する
形状などを決定したら、実際に本位牌を製作します。 本位牌は、基本的に仏壇や仏具店に依頼して製作するのが一般的です。 初めて仏壇や位牌を購入する場合は、宗派のご本尊や仏具も必要となるため、セットで購入できるお店の選ぶと良いでしょう。 インターネットで購入できるお店もありますが、その際にはオーダー内容をしっかりと確認して、また完成形をイメージできるものを提供してもらい確認することをおすすめします。位牌の魂入れを依頼する
位牌の魂入れとは開眼供養とも呼ばれており、位牌に故人の魂を呼び寄せるための儀式を指します。 この儀式をおこなうことで、位牌がご先祖の魂が宿る拠り所に変わるのです。 魂入れは菩提寺に依頼することになり、お布施やお車代を合わせて数万円から高くても10万円程度かかります。自宅の仏壇に安置する
魂入れが完了したら、仏壇に安置します。 なお、仏壇がなく新たに購入する場合は、同時に魂入れをおこなうことになります。仏壇の選び方
本位牌の準備と同時に、仏壇選びも進める必要があります。 ただし、仏壇と一概に言っても様々な種類があるのです。 そこで、以下のような観点で仏壇を選ぶと良いでしょう。- 設置場所を考慮して選ぶ
- 種類とサイズで選ぶ
- 宗派で選ぶ
- 金額を考慮して選ぶ
設置場所を考慮して選ぶ
仏壇を設置する場合、ある程度のスペースが必要です。 仏壇は、基本的に家具のように設置する形が一般的ですが、最近ではコンパクトサイズでタンスやサイドボードの上に設置できる種類も増えています。 スタンダードな形式としては、やはり仏間や床の間などの和室やリビングなどの洋室に、床から安置するタイプです。 上部の内部が広く、ご本山により近い形でお飾りできるメリットがあります。 ただし、価格も高くなるため設置するスペースなどを考慮して選定することをおすすめします。種類とサイズで選ぶ
本位牌と同様に、仏壇もクラシカルなものからモダンなものまで、バリエーション豊富です。 主な種類としては、以下のような仏壇があります。種類 | 詳細 |
唐木仏壇 | 伝統的な和の趣を感じるデザインが印象的。 黒檀や紫檀に代表される、希少な唐木材を使用して高い技術を持つ職人の手で製作される。 |
金仏壇 | 産地によってさまざまな形状があり、特徴も異なる 杉や檜、松等の素材に黒の漆塗りを施して、内部を金箔や金粉で仕上げて製作される。 漆を使用することで耐久性がアップして、深みのある艶がでて豪華な中にも威厳をたたえることができる。 その様子は、浄土の世界を表現していると言われている。 |
祖霊舎 | 神道においては、祖霊舎や神徒壇などと呼ばれる仏教での仏壇にあたるものに、故人を祀る。 台の上に安置するもの、床からのものまでバリエーションが多い。 |
モダン仏壇 | 上記以外の、材質やデザインなどが現代的なデザインの仏壇を指す。 |
宗派で選ぶ
同じ仏教の中でも、宗派によって仏壇や仏具の種類が変化します。 また、本位牌についてもルールが存在する場合があるのです。 よって、事前に宗派の確認をおこないマッチしたものを選定してください。 なお、特定の宗教宗派がない方の場合も、仏壇を用意して手を合わせる場所をつくるケースがあります。金額を考慮して選ぶ
仏壇を選ぶ際には、価格も意識する必要があります。 主な種類別の価格相場は、以下のとおりです。- パーソナル仏壇の平均価格:80,000円程度
- コンパクトなミニ仏壇の平均価格:100,000円程度
- 上置き仏壇の平均価格:150,000円~350,000円
- 台付き仏壇の平均価格:300,000~500,000円
仏壇を準備するステップ
仏壇を準備する場合、以下のステップでおこないます。- 仏壇の種類などを決める
- 購入店を決定する
- 仏壇を購入する
- 仏壇を設置する
- 魂入れをおこなう
仏壇の種類などを決める
はじめに、どのような仏壇を購入するのかを決定します。 先に紹介したようなポイントを意識して、最適な種類を選定してください。 また、先に購入店を選定して販売されている仏壇の中から選ぶ方法もあります。購入店を決定する
仏壇は、以下のような場所で購入可能です。- 仏具店
- ホームセンター
- インターネット販売
仏壇を購入する
仏壇を購入するお店と種類を選んだら、購入手続きに入ります。 支払い方法などはよく確認しておく必要があり、また設置日時も整合しておきましょう。仏壇を設置する
仏壇の設置は、購入店でおこなってもらう形が一般的です。 ただし、インターネットで購入する場合は自分で設置しなければなりません。 仏壇の設置場所には特に決まりはないものの、神棚や床の間の向かいを避けるのが一般的です。 また北向きや直射日光が当たるような場所への設置は避けましょう。魂入れをおこなう
本位牌同様に、魂入れをおこないます。 可能であれば、本位牌と仏壇を同時に魂入れをするのがよいでしょう。仏壇を準備する際の注意点
仏壇を準備する際に、注意したいポイントがあります。 特に、以下の点に注意して準備してください。- 仏壇の扉を開いた状態のサイズで設置場所を決める
- 搬送する経路のサイズを確認する
- 開眼供養の日程調整をおこなう
- 購入店を厳選する